【年代別】会社員の投資額はいくらが目安?手取りの何割か、平均・中央値のデータで解説


SNSで資産形成の投稿を見ると、「自分と同じ年代なのに、こんなに投資してるのか」と感じることがあると思います。

積立額や運用実績をオープンにしている人の投稿は、どうしても目立ちます。その結果、「自分の投資額は少ないのでは」「もっとやっておかないと将来まずいのでは」と不安になる人も少なくありません。

ただ、SNSで見かける金額と、会社員全体の実態としての投資額は、必ずしも一致しません。では実際の年代別の投資額はどうなっているのか、公的データで見ていきます。

【結論】

  • 年代が上がるほど投資額の平均は増える傾向にあるが、これは一部の高所得層に引き上げられた数値であり、実態に近いのは中央値の方
  • 手取りに対する投資額の割合は、20代は5%程度、30代は10%前後、40代は10〜15%程度が一つの目安(公的統計ではなく筆者の持論)
  • 平均・中央値より投資額が少なくても、大切なのは月1万円から積立を続けること

【年代別】投資額の平均値・中央値の目安

この記事で紹介する年代別データは、金融経済教育推進機構(旧・金融広報中央委員会)「家計の金融行動に関する世論調査」(2024年、二人以上世帯調査・単身世帯調査)に基づく客観的な整理です。あくまでデータに基づく目安としてお読みください。

とある会社員

自分の年代だと、だいたいどれくらいが目安なんですか?

Mirai

全体の傾向として、金融資産の保有額・投資額は年代が上がるほど平均値も中央値も増えていく傾向にあります。ただし、平均値と中央値の間には年代を通じて一定の差があり、その差は年代が上がるほど大きくなりやすい、というのがこの調査データから読み取れる特徴です。

20代 会社員の投資額の目安

20代は、社会人になって間もない時期にあたるため、金融資産・投資額ともに他の年代と比べて水準は低めです。手取り収入自体がまだ大きくない時期でもあるため、無理に投資額を増やすよりも、まずは積立を習慣化することを優先する年代といえます。手取りに対する投資額の割合の目安については、後述の「会社員ならではの投資額の考え方」でまとめて整理します。

30代 会社員の投資額の目安

30代になると、収入の増加とともに投資額・金融資産額も20代より伸びる傾向にあります。一方で、結婚・住宅購入・子育てといったライフイベントが重なりやすい年代でもあり、投資に回せる金額は世帯の状況によって差が出やすい時期です。平均値だけを見ると高く感じられますが、中央値で見ると平均値ほどの水準ではないケースが多いのも、この年代の特徴です。

40代 会社員の投資額の目安

40代は、年収がピークに近づく世帯が増える半面、教育費や住宅ローンの負担が重なりやすい時期です。金融資産額・投資額の平均値は20代・30代よりさらに上がる傾向にありますが、平均値と中央値の差も広がりやすく、「平均は高いのに、自分の周りの実感とは差がある」と感じやすい年代でもあります。

50代以降については、退職金やiDeCoの受け取り時期が近づくこともあり、投資額の考え方がさらに変化します。

平均値と中央値、どちらを参考にすべきか

とある会社員

平均だと結構高く見えるけど、中央値だと違うんですね

Mirai

そうなんです。平均値は、一部の高所得層・高額投資層の数値によって引き上げられやすいという性質があります。例えば、大多数の人が月数万円程度の投資額でも、ごく一部に月数十万円単位で投資している人がいると、平均値はその影響を強く受けて高く算出されます。

とある会社員

なるほど、一部の人に引っ張られちゃうんですね

Mirai

そのため、「会社員の多数派に近い実態」を知りたい場合は、平均値よりも中央値(データを金額順に並べたときのちょうど真ん中の値)の方が参考になります。「平均より自分の投資額が少ない」と感じても、中央値で見ればそこまで差がない、というケースは珍しくありません。

投資額の個人差は、年代だけで説明できるものではありません。住宅ローンの有無、教育費の負担、勤務先の企業年金制度の有無など、家計の前提条件によって「投資に回せる金額」は大きく変わります。年代別のデータはあくまで目安であり、自分の家計状況と照らし合わせて考える必要がある、という点に留意してください。

会社員ならではの投資額の考え方

年代別の平均値・中央値に加えて、「手取り収入に対する割合」で投資額を考える方法もあります。以下は世論調査の数値ではなく、私の考えです。収入水準やボーナスの有無、家計の固定費によって無理のない割合は変わるため、あくまで一つの考え方として参考にしてください。

  • 20代:手取りの5%程度からでも十分な時期。金額よりも優先したいのは積立の習慣化
  • 30代:結婚・住宅購入などのライフイベントを踏まえつつ、手取りの10%前後を目安にしたい時期
  • 40代:収入の増加を踏まえ、手取りの10〜15%程度への引き上げを検討したい時期。教育費・住宅ローンとのバランスに注意したい点

もう一つ、会社員が意識しておきたいのがiDeCoの掛金上限です。iDeCoの掛金上限は、勤務先に企業年金があるかどうかで変わります。企業年金がない会社員の上限は月2.3万円、企業年金がある会社員の上限は月2.0万円が目安となります(制度の詳細や最新の上限額は、iDeCo公式サイトなどで確認することをおすすめします)。

投資額を考える際、NISAと投資商品の関係も整理しておきます。NISAは、投資で得た利益が非課税になる「制度」であり、投資信託や個別株といった「商品」を、この制度を使って購入する、という関係になります。「NISAか投資信託か」という比較ではなく、「NISAという非課税制度の中で、投資信託や個別株といった商品を選ぶ」という整理で考えると分かりやすいと思います。

投資額が平均より少なくても、心配しすぎなくていい理由

とある会社員

自分は平均よりだいぶ少ないかもしれません……

Mirai

そう感じる人は多いと思いますが、心配しすぎる必要はありません。平均値・中央値はあくまで参考値であり、収入や家計の状況は人それぞれ違います。同じ年代でも、独身か家族がいるか、住宅ローンがあるかどうかで投資に回せる金額は大きく変わります。

とある会社員

それを聞くと少し安心します

Mirai

投資額が平均や中央値より少なくても、月1万円という金額から積立を継続すること自体に十分意味があります。金額の大小よりも、無理のない金額で長く続けられるかどうかの方が、資産形成では重要な要素になります。

月1万円からの具体的な始め方は、こちらの記事で詳しく書きました。

年代が上がったら、投資額だけでなく商品選びの見直しも

投資額の目安と合わせて考えたいのが、年代が上がるにつれて変わりやすい「リスク許容度」です。一般的に、投資に回せる期間が長い若い年代ほどリスクを取りやすく、退職や老後資金の取り崩しが近づく年代ほど、値動きの大きい商品の比率を抑える判断をする人が増える傾向にあります。

注意

1点触れておきたいのが仮想通貨です。仮想通貨は値動きが大きい商品ですが、NISAの対象外である点は押さえておく必要があります。

個別株・投資信託・仮想通貨それぞれの特徴と、会社員の制約を踏まえた商品選びの優先順位(私の持論)は、こちらの記事で整理しました。

個別株・投資信託・仮想通貨それぞれの特徴と、会社員の制約を踏まえた商品選びの優先順位(私の持論)は、こちらの記事で整理しました。

【まとめ】

この記事で紹介した年代別の投資額データは、金融経済教育推進機構の世論調査に基づく目安であり、絶対的な基準ではありません。年代が上がるほど平均値と中央値の差は開きやすいので、早い段階で自分なりの割合を決めておくと、他人の数字に振り回されにくくなります。

大切なのは、他人や統計上の平均と比べることではなく、自分のライフプランに合わせた金額で投資を継続することです。もし今の投資額に不安を感じているなら、まずは月1万円からの積立設定を見直してみることから始めてみてください。

【この記事の主な出典】

  • 年代別の投資額データ:金融経済教育推進機構(旧・金融広報中央委員会)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」(二人以上世帯調査・単身世帯調査)
  • iDeCoの掛金上限額:iDeCo公式サイト(iDeCo公式ナビ)の制度情報
  • 手取り収入に対する投資額の割合(年代別の目安):公的統計ではなく、私の持論


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